直接火をつけるタイプ
お香の種類 | お香の形状 | お香の種類と形状の詳細 |
スティック | 馴染み深い形のお香です。スティックの長さにより、 燃焼時間は異なります。燃焼する面積が一定のため、 香りは安定して広がります。一般のお線香は(12cm~30cm) ですが、長寸お線香(70cm以上)もあります。 長寸線香は主に坐禅香とも云われ、禅堂で使用され 大型の香炉に立てて使います。 | |
コーン | 短時間に強く香りを出すお香です。コーンの先端に 火をつけます。燃焼時間に比例して、香りが強くなります。 灰も散らからないので、便利で香りが強いお香です。 | |
渦巻き | コイル状のお香で、燃焼時間が長く広いお部屋や 空気の流れの多い玄関などで効果を発揮します。 香りの安定と長時間焚く際にお勧めです。 |
常温で香るタイプ
お香の種類 | お香の種類と形状 |
匂い袋 | 香原料を刻んで調合したものが入っています。衣服に芳香を 移すと同時に虫がこなくなったりします。箪笥に入れたり帯揚げに 通したり、バックの中、またはポケットに忍ばせたり、机の引き出しに 入れたり、匂い袋はお部屋や車のアクセサリーと実用性を 兼ね備えた、広い範囲でバリエーション豊かに楽しめます。 |
掛け香 | お部屋の柱や、壁にかけて香りを楽しむタイプのお香。 インテリアとしても色々な表情で香りを演出します。 |
防虫香 | 古書や掛け軸、人形等の虫よけ用に調合されたお香です。 香袋が品物に直接触れないよう、和紙等に包んで箪笥や 箱の隅へ置いてください。また、白檀の香りは虫が苦手とする香りで、 木を薄くスライスしたものを敷いて使うこともあります。 衣裳用として用いることもできます。 |
お香 種類間接的に熱を加えるタイプ
香炉と灰を使って炭の熱で香らせ残り香を楽しむ『空薫』といわれます。焚いた際に
煙の臭いがなく純粋に香りを楽しめるお香です。趣味として自由に香りを楽しむ、
昔ながらのお香の焚き方に使用され、印香、練り香、香木(沈香・白檀・伽羅)などがあげられます。
お香の種類 | お香の形状 | お香の種類と形状の詳細 |
印香 | 粉末にした香料を桜や梅の花のように様々な形に 押し固めたお香です。 | |
練香 | 粉末にした数種類の香源料に蜂蜜や梅肉を加えて練り上げ、 ある一定期間壺の中で熟成させた丸薬状のお香。 主に茶の湯の席、炉(冬の季節)で用いられます。 練香は、754年に鑑真和上が12種類の香原料とともに日本に伝えられました。 平安時代、貴族たちが薫物の香りと共に日常の生活を彩っていた深く重みのある香りになっています。 | |
香木 | 香木は、大きく「白檀」と「沈香」の2つに分けることができます。「白檀」はインドなどで産出する常緑樹で、芯の部分を香料として用い、特にインド南部産のものが良質で「老山白檀(ろうざんびゃくだん)」と呼ばれています。茶の湯で夏の風炉に用いられたり、木そのものが香るため香料の他にも、仏像彫刻や扇子などにも使われている、なじみの深い香木です。白檀の木から抽出したアロマ精油のサンダルウッドオイルは香水や化粧品の香りのベース素材としてもよく使われています。 一方、「沈香(ぢんこう)」は主に東南アジアに産するジンチョウゲ科の樹木に、長い年月を経て樹脂が沈着して出来たものです。水の中に入れると沈むことから「沈水香木(ぢんすいこうぼく)」とも呼ばれており、正倉院の「蘭奢待」などが有名です。香道の世界では、沈香は、産出国や香りによって「六国(りっこく)」~伽羅・羅国・真那賀・真南蛮・佐曽羅・寸門多羅~に分類されており、中でも「伽羅(きゃら)」は、ベトナムの一地方でのみ産出するもので、品位 の高い最上の香りと古くから珍重されています。 |
お香 種類 その他のタイプ
お香の種類 | お香の形状 | お香の種類と形状 |
塗香 | 最も粒子の細かなお香で、片栗粉のようになめらかです。 俗に清め香とも云われる如く、主に密教寺院(真言宗・天台宗)等で、 本尊に供えたり、読経や写経を行う際に、 少量を手や身体に塗り、心身を清めるために用います。 | |
焼香 | 香木や天然香料を細かく刻んで調合した細粒状の香。 仏前で、直接炭火の上に薫じます。 香料の種類により、五種香・七種香・十種香などと呼ばれています。 | |
抹香 | 非常に細かい粉末の香で、古くは仏塔や仏像などに散布していました。 仏前で焼香の時などに用いたり、長時間くゆらせておく時香盤や 密教用具の火舎などにも用いられます。 |