香りで免疫力を高める
2009.10.01 掲載

お香 コラム4


<香りで免疫力を高める>

皆様も経験があると思うのですが、好きな香り、素敵な香りを嗅いだ際には、気分がよくなり、気持ちも晴れやかになった経験はあると思います。実は、香りは気持ち良くなるだけでなく、免疫系にも影響がある実験結果も出ています。

 そもそも免疫とは?細菌が体に侵入すると免疫細胞が外敵の細菌を取り除いて、病気にならないような働きのことです。以前は、免疫細胞は脳とは関係なしに体が勝手に行うといわれておりましたが、最近では、脳が免疫の仕組みに影響していることが確かめられています。

 免疫細胞の機能の実験として、阪神大震災によって強いストレスを受けた方は、免疫による力が半分ぐらいに減っていたという実験データや、妻と先立たれた夫がすっかり気落ちし一年も経たない間に亡くなったとの話もしばしば聞きます。妻と死別した夫20人について免疫力を調べた報告では、死別後2カ月で、免疫力が減っていたとも言われています。

 上記の実験結果を踏まえ、香りでストレスを軽減させ、免疫力を上げようというのが今回のテーマです。では、どのように楽しめばいいのかをご案内いたします。

 アロマの精油は、植物療法の自然治癒力で体のリラックスを促します。
利用法としては、風邪をひいて喉が痛いときに、ラベンダーオイルとか、サンダルウッドオイルを水で薄めたもので、うがいをするとよいといいます。
免疫系を自然療法で刺激するのに役立つのが、アロマテラピーの考えです。

 皆様が身近で感じれる、森林浴「森の香り」には、アルファ・ピネンがストレスやわらげます。また、桜餅や柏餅などを包む葉っぱも四季折々の香りを楽しみつつ、体を守りいい状態にします。

 我々は病気を早く治そうと抗生物資を飲みますが、副作用の落とし穴に気付かないことが多いのです。自然療法は、効き方が遅いのですが、実験でも結果が出ている体に優しい良薬と考えると、日常的な病気予防回復のために、こまめに香りを活用する時代が来ているのではと思います。


コラム一覧に戻る

ホームページトップに戻る


参考文献
「臭脳」 鳥居鎮夫 著
(発行・発売元:株式会社イーハトーヴフロンティア)